IGRいわて銀河鉄道線は、東北新幹線に並行する岩手県内の在来線で(旧東北本線)、盛岡駅(岩手県盛岡市)から目時駅(青森県三戸郡三戸町)の間を結ぶ82.0kmの路線です。目時駅から先、八戸駅を経由して、青森駅に至る青い森鉄道線に直通運転しています。
岩手県内の北部を走るこの路線上には目立った観光資源がないので、専ら地元の人のためのローカル路線です。ただし、旧JR東北本線なので、JR線と通しで乗車する乗客も一定数いるものと推察されます。
また、好摩駅から分岐するJR花輪線、盛岡駅から好摩駅までの区間はIGRいわて銀河鉄道の線内になるため、この区間だけは精神障害者でも運賃の割引を受けられます。
障害者の割引に関しては、身体、知的、精神の三障害ともに割引が適用されるため、本稿でその詳細についてご紹介します。
※(免責事項)以下の情報は本稿執筆時点の概要であるため、実際に利用される際には、詳細について当該事業者に各自確認をお願いします(特に介助者の付き添い要否に関して)。
※(お願い)本記事の内容を参照・引用して他のウェブサイトに掲載する場合、情報引用元として必ず、本ウェブサイトのURLを当該サイト上に明記してください。

目次
割引の詳細
【対象者】
精神・身体・知的障害者
(身体・知的第1種/精神1級)
障害者本人および介助者1名
(身体・知的第2種/精神2・3級)
障害者本人のみ
※ 手帳の発行自治体による制限は特にありません(手帳を保持していれば割引を受けられます)
【対象区間・設備】
IGRいわて銀河鉄道線内全区間
【運賃割引率】
50%(半額:障害・等級による区別なし)
※ 基本は普通乗車券のみの割引です。介護者同伴の上で一定の条件を満たせば、定期乗車券、回数乗車券も半額の場合があります。対象者は、詳細を駅などで条件を確認してください。
【きっぷの有効期間】
青い森鉄道との通しの乗車券を購入できる場合、乗車キロ数が100kmを超えるときっぷの有効日数が2日間となり、途中下車が可能です。

乗車券についての詳細
【乗車券購入方法】
有人駅では、乗車前に駅窓口で手帳を提示して割引乗車券を購入します(自動券売機で小児運賃のきっぷを購入して代用することも可能です)。
無人駅から乗車する場合は、降車時に運転手に手帳を提示して割引分の運賃を支払うか、降りた駅で手帳を提示して精算します(車内に車掌が乗務している場合は、車内でも購入可能です)。

【乗車券様式】
有人駅窓口で乗車券を購入した場合、印刷発行機で発行されたJRマルス券大の乗車券が発行されます。

その他の情報
【筆者の雑感】
この会社の路線は旧東北本線で、多くの貨物列車が通過していることがあって、その収入で経営が安定していると思われます。そのため、旅客からの増収の観点が他のローカル鉄道に比べて薄いように感じます。一般乗客への接遇や配慮はしっかりしていますが、鉄道ファン向けのサービス・施策や配慮が比較的薄いのが個人的には残念です。
【情報出所(公式ウェブサイト)】

運賃の障害者割引の提供有無は、運送約款の規定によらず、最終的には各事業者の判断となります。この割引制度は各事業者の好意と理解によって成り立っていることを理解された上で利用してください。